春よ、瞬け。


「これ、CLAへの打ち込みお願いできる?」
「えっ、、、でも、これHFの仕事ですよね?」
「そうだけどぉ、わたしCLAの打ち込み方知らないのよ!あれ難しいじゃない?でも、風早さんは出来るでしょ?」

深見さんはそう言うと、わたしのデスクにそのリストを置き、「じゃあ、よろしくね!」と言い、渋谷さんと一緒に休憩に入ってしまった。

深見さんの身勝手な行動に唖然とするわたし。

深見さんって、わたしより3年先輩だったよね?
それなのに、いまだにCLA出来ないの?

確かにCLAシステムを使えるのは、今のところ冴くんとわたしだけで、今中村くんにも教えている途中ではあるけど、、、

ただでさえ、今日の業務多いのに、、、

「はぁ、、、」

わたしは溜め息をついたあと、先に深見さんから頼まれた仕事を済ませ、休憩を取る暇もなく、自分の業務を進めていった。

そして、深見さんが休憩から戻って来ると、わたしは"済"の判子を押した入力済みのリストを返却した。

「打ち込んでおきましたよ。」
「あ、本当?助かったぁ!」

面倒な仕事を人に任せて済ませ、休憩もゆっくり取れてご機嫌の深見さん。

わたしは自分のデスクに戻ると、業務の続きを再開した。

それから、気付けば定時の18時になり、周りの社員たちは退勤して行く。

わたしは今日も残業確定で、まだまだ帰れそうもない。

休憩も取れなかったし、ちょっとくらい良いよね。
そう思い、わたしはバッグからスマホとイヤホンを取り出すと、癒しを求め、あの曲を聴きながら目を閉じた。