校内新聞を貼った次の日の朝。
いつものように教室を入ると……。
え、何これ!
常盤君の周りにクラスメートがいっぱい集まっている!
「あ、舞奈がきた」
常盤君の近くにいた咲良と姫華が私に気づいて駆け寄ってきた。
「見ましたよ、舞奈が書いた校内新聞!」
「私たちには教えてくれてもよかったのに」
二人にも校内新聞のことは話していなかった。
頑張って書いたから読んでくれたの嬉しいな。
「常盤君の写真、よかったですわ。諏訪会長と一緒になっていると絵になりますね」
「常盤君ってボランティアしているんだね。あんな怖い顔してるのに」
みんな常盤君のことをちょっぴり怖くてワイルドクールだと思っている。
でもね、本当はすごくすごく優しくて温かい心の持ち主なんだよ。
クラスの人がこんな騒ぎなんだからきっと他の人も読んでくれているはず。
常盤君派だけじゃなく、咲良や姫華みたいな一色君派にもきちんと届いている。
まずは作戦、大成功!
でも、どうしてだろう……。
咲良や姫華が常盤君のことを知ってくれて嬉しいはずなのに胸がズキズキする。
常盤君のアピールのために頑張って成果が出たのに。
クラスの人気者になって支持を集めているのに。
……なんだかちょっと変な気分。
そんなことを考えていたら常盤君の周りにいた生徒がドカドカと私の方にやってきた。
「平井さん、生徒会に入ってたんだね。知らなかった」
「校内新聞を作るなんてすごい! あれすごいよかった」
「次の記事も期待して待っているね」
思いの外、私のことまでみんなに知ってもらったみたい。
ちょっと気分上がってきたりして。
みんなの隙間をぬって、常盤君の顔を見る。
思わず目が合った。
今まで私が見た中で一番、優しくて温かい笑顔だ。
かっこいい笑顔。
やればできるじゃん。
三年生不在のこの二日でもっと常盤君のアピールを考えているんだもんね。
今日は始まったばかり。本番はこれからだ。
いつものように教室を入ると……。
え、何これ!
常盤君の周りにクラスメートがいっぱい集まっている!
「あ、舞奈がきた」
常盤君の近くにいた咲良と姫華が私に気づいて駆け寄ってきた。
「見ましたよ、舞奈が書いた校内新聞!」
「私たちには教えてくれてもよかったのに」
二人にも校内新聞のことは話していなかった。
頑張って書いたから読んでくれたの嬉しいな。
「常盤君の写真、よかったですわ。諏訪会長と一緒になっていると絵になりますね」
「常盤君ってボランティアしているんだね。あんな怖い顔してるのに」
みんな常盤君のことをちょっぴり怖くてワイルドクールだと思っている。
でもね、本当はすごくすごく優しくて温かい心の持ち主なんだよ。
クラスの人がこんな騒ぎなんだからきっと他の人も読んでくれているはず。
常盤君派だけじゃなく、咲良や姫華みたいな一色君派にもきちんと届いている。
まずは作戦、大成功!
でも、どうしてだろう……。
咲良や姫華が常盤君のことを知ってくれて嬉しいはずなのに胸がズキズキする。
常盤君のアピールのために頑張って成果が出たのに。
クラスの人気者になって支持を集めているのに。
……なんだかちょっと変な気分。
そんなことを考えていたら常盤君の周りにいた生徒がドカドカと私の方にやってきた。
「平井さん、生徒会に入ってたんだね。知らなかった」
「校内新聞を作るなんてすごい! あれすごいよかった」
「次の記事も期待して待っているね」
思いの外、私のことまでみんなに知ってもらったみたい。
ちょっと気分上がってきたりして。
みんなの隙間をぬって、常盤君の顔を見る。
思わず目が合った。
今まで私が見た中で一番、優しくて温かい笑顔だ。
かっこいい笑顔。
やればできるじゃん。
三年生不在のこの二日でもっと常盤君のアピールを考えているんだもんね。
今日は始まったばかり。本番はこれからだ。


