「怪盗シャハルから犯行予告状が届いたそうですね」
「ええ。これです」
アーサーが一枚の便箋を差し出す。ジョディは便箋を受け取り、目を通した。真っ先に飛び込んできたのは怪盗シャハルのマークである烏のイラストである。便箋にはこう書かれていた。
『親愛なるオルコット伯爵。今日の夕刻、あなたの屋敷に隠された世界一美しいお嬢様を攫いに伺います。私はこの宝を最後に怪盗をやめます」
何度も怪盗シャハルと対峙してきたジョディは、この便箋が悪戯ではなく本物の予告状だとわかった。予告状から顔を上げ、「この予告状は間違いなく本物です」と告げる。
「何ということだ……」
「私の可愛いレジーナが狙われているというの!?」
アーサーとエリザベスは顔を真っ青にしている。しかし、狙われているという当のレジーナ本人は恐れてはいないようだ。むしろ恍惚の表情である。
「まさか、怪盗シャハル様が私を攫おうとしているなんて……!」
怪盗シャハルは素顔ははっきりと見えないものの、その紳士的な振る舞いから女性ファンも多い。レジーナもその一人なのだろう。ジョディはため息を吐きたくなるのを堪え、部屋の中を見回した。
「ええ。これです」
アーサーが一枚の便箋を差し出す。ジョディは便箋を受け取り、目を通した。真っ先に飛び込んできたのは怪盗シャハルのマークである烏のイラストである。便箋にはこう書かれていた。
『親愛なるオルコット伯爵。今日の夕刻、あなたの屋敷に隠された世界一美しいお嬢様を攫いに伺います。私はこの宝を最後に怪盗をやめます」
何度も怪盗シャハルと対峙してきたジョディは、この便箋が悪戯ではなく本物の予告状だとわかった。予告状から顔を上げ、「この予告状は間違いなく本物です」と告げる。
「何ということだ……」
「私の可愛いレジーナが狙われているというの!?」
アーサーとエリザベスは顔を真っ青にしている。しかし、狙われているという当のレジーナ本人は恐れてはいないようだ。むしろ恍惚の表情である。
「まさか、怪盗シャハル様が私を攫おうとしているなんて……!」
怪盗シャハルは素顔ははっきりと見えないものの、その紳士的な振る舞いから女性ファンも多い。レジーナもその一人なのだろう。ジョディはため息を吐きたくなるのを堪え、部屋の中を見回した。

