【企】SNOW KISS





この想いが爆発するのに時間はかからなかった。

我慢、できなかったの。



「拓真、あたし…拓真の事が好きなの。
ずっと大好きだった。

拓真に他に好きな人がいても、あたし離れたくないよ。我が儘かもしれないけど」


あたしはうずくまった。

溢れ出した涙は止まらなくて。

こんなぐちゃぐちゃな顔を拓真に見られたくなくて。


「拓真、拓真ああ...っく、うぅ」

泣きながら拓真の名前を呼んで、手を掴んだ。

お願いだから、傍にいて。





言ってしまった、あたしの気持ち。

もうだめだ、あたし達。

“幼なじみ”っていう関係も壊してしまった。
あたしが壊したの。

もう、気持ちがぐちゃぐちゃだよ。



自分でもどうしていいかわからなくてずっと泣いてら、


「バーカ、ほんと優衣はバカだ」


上から、声がした。