【企】SNOW KISS





しばらくすると、お母さんと拓真のお父さんはすっかり酔っている様子だった。


「今夜はまだまだ飲むぞー」


片手にグラスを持って叫ぶ拓真のお父さん。

「いえーいっ!!」

それを聞いて一緒にはしゃぐお母さん。

なんだか可愛く見えるよ、お母さん。

毎年、こうやって酔う二人を見るのももう恒例。




あ、プレゼント交換はどうするの?

あのキーリング、早く拓真に渡したいのに…


気持ちが焦る。

そんなあたしにトントンと肩を叩いたのは拓真。

「なあ、ちょっと外出ねえ?」


びっくりしたけどあたしは頷いて、拓真の後をついて外へ出た。