〇学校・教室の横のベランダ(休み時間)
チャイムが鳴り、クラスメイトたちががやがやし始める中、ベランダに出る透衣。
透衣が後ろを振り返り、教室に目をやると吹雪が席に座って光と話しているのが見える。
透衣(…あれ、今日はくっついてこないのかな…珍しい)
〇学校・教室(放課後)
クラスメイトたちが次々に帰っていく中、透衣は席に座っている。
隣で帰り支度をしている吹雪を見る透衣。
透衣(…今日1回も吹雪にくっつかれてない。今までこんなことなかったのに…なんで?)
透衣「ねぇ、吹雪、」
吹雪「ごめん、今日先に帰る」
透衣の返事を待たずにそそくさと教室をあとにする吹雪。
去っていく吹雪を見つめる透衣。
透衣(…昨日のは『こんなに気付いてくれないならもういい』って言う意味だったのかな……もっと早く、気付けばよかった。吹雪の気持ちにも、私の気持ちにも)
〇学校・図書室(昼休み)
クーラーのきいた図書室で図書委員の当番として貸し出し作業をしている透衣と矢染。
本を借りに来る生徒はほとんどおらず、椅子に座っているだけで時間が過ぎていく。
窓の外ではセミが大きな声で鳴いている。
透衣(…今日もくっついてこなかったな、吹雪)
(それにしても…先輩と2人きり、気まずい…)
机上を一点に見つめている透衣。
矢染「透衣ちゃん、元気ないね。あいつとなんかあったの?こないだ俺の髪結んだやつ」
机に頬杖をついて優しい笑顔で声をかける矢染。
透衣「え…なんで、ですか?」
動揺して目が泳ぐ透衣。
矢染「んー、なんとなく?」
矢染の優しさになんだか心が痛む透衣。
透衣(何も言わないまま、先輩の優しさに甘えたくない)
膝の上で手を握り締める透衣。
透衣「先輩、ごめんなさい…私、自分の気持ちに気付いたんです。だから…」
椅子の背もたれに寄りかかり天井を見上げる矢染。
矢染「ん、分かってて告白したから、俺。そんな泣きそうな顔しなくていーの」
椅子の背もたれに寄り掛かったまま透衣を見て微笑みながら、透衣の頭に手を置く矢染。
透衣(先輩の手、大きいな……)
矢染「よし、もうすぐチャイムなるし、そろそろ教室戻ろっか」
立ち上がり、片づけを始める矢染。
透衣(いつまでも先輩の前で沈んでちゃだめだな)
透衣「私、窓の施錠ができてるか確認してきますね」
いつも通りを意識して明るく返事をする透衣。
矢染「うん」
少しほっとした様子で微笑み透衣を見る矢染。
〇学校・階段の踊り場(放課後)
上の階から降りてくる矢染と下の階から上がってくる吹雪がばったり会う。
少し高い位置にある窓から光が差し込んでいる。
矢染「透衣ちゃんに何かしたの?」
微笑みつつも鋭い視線を吹雪に向ける矢染。
吹雪「あんたに関係ない」
矢染「あるよ、好きなんだから」
真剣な表情になる矢染。
矢染「…押せるだけ押さないと、後悔してもしきれないよ?」
瞳が揺れる吹雪。
矢染「じゃーな」
吹雪の肩にポンと手を置き、立ち去る矢染。
チャイムが鳴り、クラスメイトたちががやがやし始める中、ベランダに出る透衣。
透衣が後ろを振り返り、教室に目をやると吹雪が席に座って光と話しているのが見える。
透衣(…あれ、今日はくっついてこないのかな…珍しい)
〇学校・教室(放課後)
クラスメイトたちが次々に帰っていく中、透衣は席に座っている。
隣で帰り支度をしている吹雪を見る透衣。
透衣(…今日1回も吹雪にくっつかれてない。今までこんなことなかったのに…なんで?)
透衣「ねぇ、吹雪、」
吹雪「ごめん、今日先に帰る」
透衣の返事を待たずにそそくさと教室をあとにする吹雪。
去っていく吹雪を見つめる透衣。
透衣(…昨日のは『こんなに気付いてくれないならもういい』って言う意味だったのかな……もっと早く、気付けばよかった。吹雪の気持ちにも、私の気持ちにも)
〇学校・図書室(昼休み)
クーラーのきいた図書室で図書委員の当番として貸し出し作業をしている透衣と矢染。
本を借りに来る生徒はほとんどおらず、椅子に座っているだけで時間が過ぎていく。
窓の外ではセミが大きな声で鳴いている。
透衣(…今日もくっついてこなかったな、吹雪)
(それにしても…先輩と2人きり、気まずい…)
机上を一点に見つめている透衣。
矢染「透衣ちゃん、元気ないね。あいつとなんかあったの?こないだ俺の髪結んだやつ」
机に頬杖をついて優しい笑顔で声をかける矢染。
透衣「え…なんで、ですか?」
動揺して目が泳ぐ透衣。
矢染「んー、なんとなく?」
矢染の優しさになんだか心が痛む透衣。
透衣(何も言わないまま、先輩の優しさに甘えたくない)
膝の上で手を握り締める透衣。
透衣「先輩、ごめんなさい…私、自分の気持ちに気付いたんです。だから…」
椅子の背もたれに寄りかかり天井を見上げる矢染。
矢染「ん、分かってて告白したから、俺。そんな泣きそうな顔しなくていーの」
椅子の背もたれに寄り掛かったまま透衣を見て微笑みながら、透衣の頭に手を置く矢染。
透衣(先輩の手、大きいな……)
矢染「よし、もうすぐチャイムなるし、そろそろ教室戻ろっか」
立ち上がり、片づけを始める矢染。
透衣(いつまでも先輩の前で沈んでちゃだめだな)
透衣「私、窓の施錠ができてるか確認してきますね」
いつも通りを意識して明るく返事をする透衣。
矢染「うん」
少しほっとした様子で微笑み透衣を見る矢染。
〇学校・階段の踊り場(放課後)
上の階から降りてくる矢染と下の階から上がってくる吹雪がばったり会う。
少し高い位置にある窓から光が差し込んでいる。
矢染「透衣ちゃんに何かしたの?」
微笑みつつも鋭い視線を吹雪に向ける矢染。
吹雪「あんたに関係ない」
矢染「あるよ、好きなんだから」
真剣な表情になる矢染。
矢染「…押せるだけ押さないと、後悔してもしきれないよ?」
瞳が揺れる吹雪。
矢染「じゃーな」
吹雪の肩にポンと手を置き、立ち去る矢染。



