「もー!! やっと来てくれた!! 私のこと、忘れていませんでしたかー!? 山下さん、酷いです!」
久しぶりに竹本さんもといヒロインキャンディスに会うと、涙いっぱいの目で見つめられてぷりぷりと怒られて私は苦笑いした。
私たちはウィリアムの住む離宮へ向かうために、渡り廊下を二人で歩いていた。
「キャンディスさんのことを、忘れてなんていないわよ。けれど、ウィリアムが立太子の儀式に出席する件で私も忙しかったの……覚えているでしょう? 1巻の物語のはじめに出て来る、あの悲劇的なシーンよ」
「えっと……? 山下さんって、すっごく記憶力良いですね。『君と見る夕焼け』は刊行数二桁越えの大長編なのに。私はお気に入りのシーンしか覚えてません!」
キリッとした表情でそうキャンディスに宣言されたので、私は『一番好きな小説って言っていたわよね……?』と、複雑な思いを抱きながら、曖昧に微笑んだ。
久しぶりに竹本さんもといヒロインキャンディスに会うと、涙いっぱいの目で見つめられてぷりぷりと怒られて私は苦笑いした。
私たちはウィリアムの住む離宮へ向かうために、渡り廊下を二人で歩いていた。
「キャンディスさんのことを、忘れてなんていないわよ。けれど、ウィリアムが立太子の儀式に出席する件で私も忙しかったの……覚えているでしょう? 1巻の物語のはじめに出て来る、あの悲劇的なシーンよ」
「えっと……? 山下さんって、すっごく記憶力良いですね。『君と見る夕焼け』は刊行数二桁越えの大長編なのに。私はお気に入りのシーンしか覚えてません!」
キリッとした表情でそうキャンディスに宣言されたので、私は『一番好きな小説って言っていたわよね……?』と、複雑な思いを抱きながら、曖昧に微笑んだ。



