『人妻の過去』

年が明けて1番に…


仁君の携帯にメールを入れたかったけど、


回線が混み合っていて、なかなか入らず…


きっとアタシは1番になれなかった。


アタシの携帯にも,次々と友達からメールが入り…


仁君からのメールを待っているのに,


仁君から来たメールは昼過ぎ。


『明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!』


と。一斉送信されたと思われるものだった…


本当にアタシは彼女なのかな…。


よく仁君はふざけてアタシを


『現地妻』


なんて言う…。


本当に現地妻だったりして…


でも…現地妻に安くない指輪やバングルをプレゼントするかな?


自信を持って!アタシ!


自分に言い聞かせるだけで精一杯だった。


今頃、仁君は何をしてる?


アタシの今年の初夢は…


哲平が出て来たよ…


親,兄弟,友達以外で


初めてアタシを心から必要としてくれた人。


楽しかった思い出や…


哲平と過ごした時間。


哲平を傷つけた日までが…全部…全部…走馬灯のようによみがえって、


起きたら涙で目があかなかった


あんなにアタシを大切にしてくれた人を


傷つけてまで


手に入れた恋…


後悔なんてしちゃ…


いけないんだ。