『人妻の過去』

花火が終わって…


時計を見ると21時を少し過ぎたところだった。


アタシの門限は…19歳にもなって、21時。


バイトの日は、21時か22時上がりだから…21時を過ぎても文句は言われない。


それ以外の日は、嵐のように電話がかかってきたり。


『迎えに行くから帰って来なさい』
と言われる…。


当然突然の外泊なんて無理な話しで,


最低でも1週間前に、


誰の家に、なんの為に泊まりに行くのか。あとは友達の電話番号を書いていかなくてはいけない。


だから仁君の家に泊まるときは、


ドキドキしながら嘘をついた。


もちろん、友達にはアリバイを頼んで


ママから電話が来る前に


『いつも、あきなには勉強を教えてもらって…』
って。友達に電話を頼む…


でも今日は…


哲平と別れて、仁君と付き合い初めた事を話して、


仁君と花火に行くって言って出て来たから。


『花火が終わったら帰って来る事。』


という約束の元,


門限の延長が認められた。