『人妻の過去』

−−−ヒュー………



  −−ドォ〜ン…−−




夜空一面に、色とりどりの光の粒が…

散らばっては、消えてゆく。



アタシは、花火が大好き…。


だけど花火を見ていると、感動と一緒に


少し寂しい気持ちになる…


この花火大会は、そこそこ有名で、


近くで見たかったけどすごい人・人・人で、みんな早くから場所取りをするくらいだから,


屋台に並んで買い物をして、


タクシーの運転手さんに『穴場』まで乗せてもらった。


さすがはタクシーの運転手さん!!!


建物にも邪魔されずに花火が見えて,人もほとんど居ない場所だった。


ほとんど人が居ないのに、


偶然に仁君の通う専門学校のカップルに会った。


その彼女は…


浴衣を着ていて


とても綺麗だった…。


アタシも浴衣を着たかったけど…


アタシの家から、仁君の家までは…車では15分程度の距離なのに,


交通機関を使うと、バスを乗り継いだり,電車に乗り換えたり…


1時間くらいかかってしまうから、


アタシは原チャリを買った。


さすがに浴衣で原チャリは乗れないから…。


ちょっと無理してスカート。といった格好だった。