『人妻の過去』

仁;終わった?何だって??



手に持っていた雑誌を棚に戻して仁君は駆け寄って来た。



あきな;…うん。5週目だって…



仁;そう…。で、手術は出来るの?



あきな;…。取り敢えず帰ろう?ここじゃなんだし…



仁;あ…あぁそうだな,



アタシ達はまた、別々の原チャに乗って家に帰る。



行きは迷ったけど、帰りはスムーズだった。



アタシは妊娠してるのに原チャに乗って…



もし転んだり事故にあったりしたら…



そう考えると怖くなった。



産む事は出来ないのに…



愛おしいという気持ちも持てないのに…



無責任なアタシに…少しの責任感?



そんな事を考えていた。



アパートに着くと仁君は暗い部屋で携帯をいじって待っていた。



あきな;ただいまぁ…



少し小さな声でそう言うと



一瞬身体をビクッとさせ、



『おかえり!!』



そう言いながら携帯をポケットにしまった。



−−−−−女だ。−−−−−



直感でそう思った。