ある家の6月17日のこと。

(パッカーン🎉)

莉子(リコ)、お誕生日おめでとー!

「ありがと!」(はい!これプレゼント!ありがとぉ!!)

「もう12歳になるのね、大きくなったわねぇ…!」(エヘヘ)

いつも寝る30分前に誕生日パーティーが終わった。

「あー今日楽しかったなぁ!もう12歳かぁ、」

いつもと同じ時間に布団に入り、5秒で寝た。つもりだったが…

「あれ..?いつも3秒で寝られるのに、今日は5秒でも寝られないなぁ、今日が楽しかったからかなっ??」

もう一回寝ることにした。

「うーん、寝られないなぁ、、なんでだろう、、」

そう。莉子の特技は素早く寝ることだった。なのに今日は寝られない。いつも寝られたはずなのに。

おかしく思った莉子は辺りを見回した。するとそこはみたこともない、とても綺麗な場所だった。

「え、?ここは…どこ?夢だよね(笑)」

ところが目を覚ますことはなく。そう。これは夢ではなく、現実に起きていることだった!

急に心配になってきた莉子は、

「おかあさーん!おかあさーん!ねぇ、聞いてるー?無視しないでよ。うう、、無視するなぁあああああ!!!」

ところが来る気配もなく。

「そういえば前にこんなこと話してたなぁ、まさか、まさか本当に?!」

それは、1ヶ月前のこと。

「この本にね、早く寝られる子は夢の世界に行けるって話があるの。これって莉子のことを書いてるみたいでそっくりね!(フフフフ)」

こんな話をしていたのだ。まさに莉子そっくり。

いや、そんなわけはないよな、、

「まっ!とりあえず色々なとこ行ってみよ!なんとなく楽しそうだしー!」

このように決断が早いこと。お母さんが話してないだけで本に書いてあるのだ。

その頃家では。

「莉子、リアクション小さくなってきたわね!大人に近づいてきたわねぇ」

「そうだなぁ、もう6年生になったからなぁ、次は中学生だよ、、早いなぁ、」

「もう寝たかしら?見に行ってみようかしら」

「起こしてしまうと悪いよ、俺たちももう寝ようとしよう。」

「…そうね、明日莉子に写真1000枚撮らせてもらいましょ。おやすみなさい。」

「ウォ…(この人普通に言ってるな、なんかすごい)お、おやすみ。」

「スパッピー(( _ _ ))..zzzZZ」