真剣な表情に歌音もなんとなく姿勢を正す。
陽暁「僕は昔から歌音のことしか見ていなかった。さっき君にかけた言葉は全部本心さ。僕はね歌音、君を愛している」
陽暁は歌音の額にできた赤をいたわるように撫でた。
冷めていたはずの熱が瞬時に顔に集まる。
歌音「あああああい、愛って」
陽暁「ふふ。好きではたりないくらい愛おしくて愛おしくて……。どうにかなってしまいそうなくらいには愛しているよ」
歌音「っ!」
歌音(そ、そんな堂々とっ!)
動揺で心臓が口から出そうになる歌音に対して、陽暁は本当に愛おしそうに歌音を見つめた。
陽暁「でも、大切にしたいんだ。だから君の気持ちが整うまでどうこうしようっていう気はなかったよ。ただ今日のは……あまりにも君が男を知らないから、ちょっと分からせておかないとって思って」
陽暁「怖がらせてごめんね。今はまだ混乱しているとおもうし、僕のことも信じられないだろう。だからすぐに応えてほしいとはいわないよ。……ただ」
陽暁は静かに歌音の手を取った。
陽暁「僕の気持ちを暴いたからには、もう手加減はしないから覚悟して」
歌音「っ!!」
そっと顔にかかった髪を耳にかけてくる陽暁の視線が、とろける様に甘いと気が付き、かあっと赤くなる。
それでも顔をそむけることはできなくて、陽暁の瞳にくぎ付けになった。
陽暁「君の誕生日にまた告白するよ。僕の気持ちを信じられたのなら、そのときに返事をちょうだい。それまでちゃんと『マテ』をしているから」
そう言ってとろけるような笑みを浮かべる陽暁に、歌音は真っ赤な顔で見上げるしかできなかった。



