実験室に着いた。
だけど、いつもと何か違う。いつもなら、超能力のテストの用具があった。今日は、それが無い。
『031』は、嫌な予感がした。
すると、研究者が一本の注射器を取り出した。
研究者の話し声が聞こえた。
「もったいないですよ。あのサンプルを、解剖するなんて。」
「しょうがないだろう。データは取れた、あとは体内だ。この注射を打てば、あいつは死ぬ。だが、腐らなくて新鮮だ。」
「ですが……」
『031』はゾッとした。
私、ここで死ぬんだ。
研究者が注射器を持って、こちらに近づいてきた。
いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、ここで死にたくない……!
腕を持ち、注射器を近づけた。
だ、誰か、助けて……!
注射器が腕に刺さる…その時だった。

