男は『031』に近づいた。 頬には、べっとりと血がついていた。 『031』は、少しずつ後ずさる。 だが、壁にぶつかって進めない。 殺される……! 「こ、殺さないで!!」 床に落ちていたナイフがふわりと浮き上がり、男に向かって飛んで行った。 男は、飛んできたナイフを避けた。 「お前、超能力者か?」 男は『031』に、問いかけた。 「え?あ、はい…」 「俺は、君を助けに来た。」 「えっ?」 「ついてこい。」 男にそう言われ、ついていった。