余裕の無い奥田さんは華ちゃんを甘やかす

ふぅーーーっ。
奥田さんが席から離れたので深呼吸。大人の男の人と食事なんて初めてだし、会話自体も先生かバイト先お客さんと接客中にに話すぐらいしか無いのでどうして良いかわから無い。数日前からとはいえ、意識している人なら尚更だ。手汗が止まら無い。

「お待たせ。置いて良い?」

「ありがとうございます!やっぱり美味しそう〜。次は、私に奢らせて下さいね!」
奢ってもらうのに気が引けて言ってみたけど…

「次もあるの?楽しみにしとくね。」
墓穴〜。なんか、また来ましょうね!って張り切ってるみたいじゃん…恥ずかしい。

「あ…。頂きます!」
目の前でコーヒーをストローで混ぜながらクスクス笑ってる奥田さん。

「俺も、頂きます。」

「やっぱり、おいしいですね!結構メンチカツプレート頼む事多いんですけどたまにはBLTもいいですっ!」

「それだけで足りるの?今日は、朝から何も食べて無いから俺はこれじゃ足り無いかもな。」

「結構これもガッツリしてますよ。もしかして、朝まで仕事ですか?」