余裕の無い奥田さんは華ちゃんを甘やかす

「明日は、仕事が代休でさ。どーせ午前中は寝て終わるし、料理はめんどくさくてね。いきなり言われて困るだろうけど、どうかな？」

「…急ですね。」
　　"プルルルルル、プルルルルル"
「ちょっと待ってもらえます？」

『はい、資材レジ柴崎です。はい。はい。今行けます。レジ締めて行けばいいですか？分かりました。』

「ごめん、仕事中だったね。名刺置いて行くから、返事は今夜ここにしてもらってもいいかな？電話でもSMSでもいいから。あ、時間は気にしなくて平気だから！じゃあ、また明日！」

「あ…はい。ありがとうございましたー。」
帰り際も気まずくなる事もなく、彼はいつも通りスマートで爽やかに帰っていった。一人でドキドキして、緊張してて恥ずかしい〜。

でも、今の終わり方って明日ランチするの決定みたいじゃない？頼りない男だと思ってたけど、カードマンって意外と強引だったな。あっ、奥田さんね。

とりあえず、帰ったらみのりに電話しよう！で、背中を押してもらってから奥田さんには返事の連絡をすることにしよう。
レジを締めてバックに行くと佐藤さんがレモンティーをくれた…ココアじゃないじゃん！