4
「えみ、俺とつきあってみない?」
俺は、正直な気持ちをえみにふってみた。
「祥さん、本気で私のことをわかって言っているのですか?」
えみは、少し疑わしげな目で問うてくる。
「俺は、人の見る目はある方だよ。えみが男を誘うのではなく、単に天然なだけってことくらいわかる」
「天然って……」
「言われるだろう?」
俺は、面白げにえみを見て言う。
「い、言われなくはないけど……。でもしっかりしてるとも言われますよ。自活出来るくらい、ちゃんと先を見て学んでいるし」
えみは、うんうんと頷きながら言う。
「学んでる?」
「八カ国語は喋れます。実家にいても虐められるからと、留学ばかりしていましたので。だから通訳か翻訳の仕事を将来したいです」
「これからの国際社会には必要かもな。ならば俺の秘書でもする? 重宝しそうだ」
えみの有能ぶりに、俺は目を輝かせた。
「秘書って……。私は今も大学生で、ビジネス経験はこれからですが?」
「これから先のために、貪欲に学ぶ気があるのだろう? 違う?」
「あるけど」
「ならば俺と一緒にいろよ。いろいろ教えてやる。教え甲斐ありそうだし」
俺は、ニヤリと口角を上げた。
「そ、そんな余暇ないのでは? 世界を跨ぐビジネスマンなのでしょう?」
えみは、俺のこときかされているのか問うてきた。
大手出版会社のオーナーを父を持つ俺は、スパルタ教育で育った。
上役ほとんどが同族の人間が就任する同族経営だが、内部は甘くないのは確か。
俺は、幼児期からあまりにも同級生と違う親の厳しさに、少々ぐれた時期もあったが奮起した。
留学した時外国の学生の起業する確率に、自分の道を開いた。
俺は、ネットビジネスに目を向け輸入専門の経営コンサルタントをしている。
日本人と外国人の橋渡しが主で、やはりえみとは運命かも?
「えみは、俺の仕事知っているなら、是非とも欲しい気持ちわかるだろう?」
「え?」
「俺は、従業員を抱える株式会社まで成り上がったが、日本にいてネットだけで指揮するより、外国へ取引に行くほうが面白い。えみの馬鹿みたいに喋れる多国語能力は欲しいかな」
俺は、本気に感じて、捕食の目でえみを見た。
「姉もそれなりに語学は優秀ですよ。私より出来上がっている人他にもいるし。私はまだまだで」
「それなりに、だろう? それとも俺に自分の語学能力を自慢したのは嘘?」
「ち、違います。ただビジネス経験がないって」
えみは、むっとして目を吊り上げて言ってくる。
この子は、思ったより正直。
喜怒哀楽もはっきりしてるし、やはりあらゆる意味で欲しいかも。
「えみ、俺は出来上がった狐は嫌いかも」
「狐……」
「そう、狐。君の姉は狐そのものだったね。なあ、気長に付き合おう。俺は暇じゃないとこあるけど、裏切りとかは好きじゃない」
俺は、自分の腕の中にいるえみの顔を覗き込む。
「でも私は、今井家とは本当にもう」
「自分が守れないからと、娘を手放す親と一緒にいる必要はない。俺といたらいい」
「祥さん……」
「俺は、それよりもえみの語学能力が魅力的だなあ」
「私の努力の賜物ってことですか?」
「そうかも。でも、それ以上に欲しいけど?」
俺は、えみの言葉に応じつつ本音も混ぜる。
「欲しいって……。でも本当に? こんな状況で冷静にいられるから、可哀想な身の上だから、庇護欲だけでは?」
えみは、なかなか素直に認めてはくれないようだ。
俺の本気度を。
「えみは、わかっていない。俺は欲しいから冷静にいるだけだよ? 衝動的に襲ったらあとのまつり。えみの性格的にそうだろうが」
少し苛ついてきて、俺は顔を顰めて言った。
「えみ、俺とつきあってみない?」
俺は、正直な気持ちをえみにふってみた。
「祥さん、本気で私のことをわかって言っているのですか?」
えみは、少し疑わしげな目で問うてくる。
「俺は、人の見る目はある方だよ。えみが男を誘うのではなく、単に天然なだけってことくらいわかる」
「天然って……」
「言われるだろう?」
俺は、面白げにえみを見て言う。
「い、言われなくはないけど……。でもしっかりしてるとも言われますよ。自活出来るくらい、ちゃんと先を見て学んでいるし」
えみは、うんうんと頷きながら言う。
「学んでる?」
「八カ国語は喋れます。実家にいても虐められるからと、留学ばかりしていましたので。だから通訳か翻訳の仕事を将来したいです」
「これからの国際社会には必要かもな。ならば俺の秘書でもする? 重宝しそうだ」
えみの有能ぶりに、俺は目を輝かせた。
「秘書って……。私は今も大学生で、ビジネス経験はこれからですが?」
「これから先のために、貪欲に学ぶ気があるのだろう? 違う?」
「あるけど」
「ならば俺と一緒にいろよ。いろいろ教えてやる。教え甲斐ありそうだし」
俺は、ニヤリと口角を上げた。
「そ、そんな余暇ないのでは? 世界を跨ぐビジネスマンなのでしょう?」
えみは、俺のこときかされているのか問うてきた。
大手出版会社のオーナーを父を持つ俺は、スパルタ教育で育った。
上役ほとんどが同族の人間が就任する同族経営だが、内部は甘くないのは確か。
俺は、幼児期からあまりにも同級生と違う親の厳しさに、少々ぐれた時期もあったが奮起した。
留学した時外国の学生の起業する確率に、自分の道を開いた。
俺は、ネットビジネスに目を向け輸入専門の経営コンサルタントをしている。
日本人と外国人の橋渡しが主で、やはりえみとは運命かも?
「えみは、俺の仕事知っているなら、是非とも欲しい気持ちわかるだろう?」
「え?」
「俺は、従業員を抱える株式会社まで成り上がったが、日本にいてネットだけで指揮するより、外国へ取引に行くほうが面白い。えみの馬鹿みたいに喋れる多国語能力は欲しいかな」
俺は、本気に感じて、捕食の目でえみを見た。
「姉もそれなりに語学は優秀ですよ。私より出来上がっている人他にもいるし。私はまだまだで」
「それなりに、だろう? それとも俺に自分の語学能力を自慢したのは嘘?」
「ち、違います。ただビジネス経験がないって」
えみは、むっとして目を吊り上げて言ってくる。
この子は、思ったより正直。
喜怒哀楽もはっきりしてるし、やはりあらゆる意味で欲しいかも。
「えみ、俺は出来上がった狐は嫌いかも」
「狐……」
「そう、狐。君の姉は狐そのものだったね。なあ、気長に付き合おう。俺は暇じゃないとこあるけど、裏切りとかは好きじゃない」
俺は、自分の腕の中にいるえみの顔を覗き込む。
「でも私は、今井家とは本当にもう」
「自分が守れないからと、娘を手放す親と一緒にいる必要はない。俺といたらいい」
「祥さん……」
「俺は、それよりもえみの語学能力が魅力的だなあ」
「私の努力の賜物ってことですか?」
「そうかも。でも、それ以上に欲しいけど?」
俺は、えみの言葉に応じつつ本音も混ぜる。
「欲しいって……。でも本当に? こんな状況で冷静にいられるから、可哀想な身の上だから、庇護欲だけでは?」
えみは、なかなか素直に認めてはくれないようだ。
俺の本気度を。
「えみは、わかっていない。俺は欲しいから冷静にいるだけだよ? 衝動的に襲ったらあとのまつり。えみの性格的にそうだろうが」
少し苛ついてきて、俺は顔を顰めて言った。


