梓沢くん、拾っちゃいました。

 梓沢くんが手を離し、教室のカーテンを開ける。

「桃瀬さん、顔真っ赤」

「あ、梓沢くんも」

「…………」

「…………」

 お互い無言になる。

「あ、梓沢くん、帰ろ」

「どこに?」

 梓沢くんが尋ねると、わたしは満面の笑みを浮かべる。