天使なのに、なぜか甘やかされています。

カーテンが夜風でふわりと上がる。

 どうしよう。
 唯一味方のお父さんにも言われてしまったら、
 きっとお父さんはわたしを想い、手を打って、
 無理矢理帰らざる終えなくなる。

 あんな家にはもう帰りたくない。 

 それに毎日放課後に、

 くだらない話をしながら校門を出て、
 ひかりちゃん達、4人と一緒に歩いて帰る。

 こんな日々が続けば良いとさえ思った。

 わたし、
 ひかりちゃん達と、

 世河(せがわ)くんと離れたくないよ。

 そう強く思った時、スマホから着信音が鳴った。