天使なのに、なぜか甘やかされています。

 お義姉(ねえ)さまはわたしの左腕に触れる。

「どうやら一時的に薄くなっているようね」
「母さまから聞いたんだけど、“未熟な血の下級天使は普通の人間と関わり続けると血が反応して体が消えてしまう可能性がある”らしいの」

 わたしは両目を見開く。

 そん、な……。

「でもね、安心して? 体が消えない方法が2つあると聞いたわ」

「それは……なんですか……?」