天使なのに、なぜか甘やかされています。

誰か来る!? 
先生かも。早く降りなきゃ。

わたしは焦って屋上階段を降りようとした。 
その時、ガクンッ。

踏み出した右足が上手く階段に着地せず、前に体制を崩し、落ちていく。 
その瞬間、天使の力が発動し、両翼が広がり――――、

ぽすっ。

誰かの胸にダイブし、
そのまま一緒に一階下の階段の床に崩れ落ちる。

驚きで両翼は消え、見えなくなった。

――――誰かを下敷きにしちゃった!?

「あ、あの、すみません!」
「大丈夫ですか!?」

必死に声掛けをすると、下敷きにした人と目が合う。