「ひかりちゃん、泳ぐ海?」
「うん、泳ぐ海」
「水着ないけど……」
「あー、大丈夫。海岸の砂浜で遊ぶだけだから」
「腹立ったし、いいよね!?」
えぇ!?
「よっしゃ、乗った! 行こう」
星谷《ほしや》くんが返す。
「俺も賛成。聖も勿論行くよな?」
清丘くんはちょうど教室に戻って来た世河くんに尋ねる。
「まぁ、いんじゃね」
え、いいの!?
こうして急遽、海に行くことが決まると、早速ひかりちゃんが女子達に世河くんの写メを後で送るように頼まれたけど、やんわり断った。
「帰りのHR始めるぞ」
教室まで歩いて来た男性で担任の霞堂先生がそう言うと、みんな席に着いた。



