天使なのに、なぜか甘やかされています。

 昨日の昼休みはなんとかなったけど、
 聞かれたらもう、話すしかない。

「もう隠しておけないみたいだね……」
「代々天使の血を受け継ぐ家で育ったわたしは」
「気持ちが高まると天使の翼が生えたり、天使オーラを放ってしまうんです」

「そう。ならさっき固まってたのは?」
「尋常じゃない感じだったから気になって」

 両膝を包むわたしの両腕に力が入る。

(たまき)先生が」
「わたしをいじめていた義理のお義姉(ねえ)さまの姿と重なって見えたんです」

「いじめていた義理のお義姉(ねえ)さま?」
「お前、普段どうやって生活してんの?」
「家には?」