天使なのに、なぜか甘やかされています。



 そのまま保健室には行かずにいつもの屋上階段まで駆け上がり、塞ぎ込む。

 みんなの前で天使オーラが発動しかけた。

 世河(せがわ)くんが起きて、声を出してくれたおかげで、
 止めれて、発動しかけただけで済んだ。

 みんなも一瞬日差しが強かっただけって思ってくれたけど、

 もう教室には戻れそうにない。

「はぁ、白鳥(しらとり)、大丈夫か?」

 声が聞こえ、わたしは顔を上げる。