天使なのに、なぜか甘やかされています。



 こんな感じで昼休みは世河(せがわ)くんと初めて過ごし、放課後。
 わたしは、とある場所で俯いていた。

 授業も普通に平和に終わった。
 あとは。

 わたしは顔を上げ、目の前の下駄箱を見つめる。

 下駄箱を開けて帰るだけ。

 なのに、不安で開けられない。

 世河(せがわ)くん、
 清丘(きよおか)くん達の一緒に帰るお誘いを断ってまで、
 せっかくわたしに付き添ってくれているのに――――。