天使なのに、なぜか甘やかされています。

「朝と夜もパン、コンビニで済ませてます」

「そう」
「さっきの撤回する。普通じゃなかったわ」

 えぇ!?

「せ、世河(せがわ)くんこそ、お弁当?」

「うん、毎日作ってる」

 毎日!?
 このオシャレなパスタのお弁当を!?

「あ、今、意外って顔したな」

「ご、ごめんなさい」
「でも毎日、すごい」

「良かったらどうぞ」
 世河(せがわ)くんが左手でフォークと一緒にお弁当箱を差し出す。

「いいんですか!?」

「あぁ、ちなみに俺は箸で食べるから大丈夫だ」

「そ、そうですか」
「で、では、お言葉に甘えて」

 わたしはフォークでパスタを食べてみる。
 その瞬間、あるものが発動した。