天使なのに、なぜか甘やかされています。

告白すると、世河(せがわ)くんは何かを察したかのようにわたしを優しく離す。

 あ…………。

 わたしは両目を見開いたまま固まる。

 離したってことは、答えは………。

 世河(せがわ)くんは鞄のポケットから羽根を取り出し、
 わたしの髪に()す。

 すると薄くなった羽根が反応して一瞬光る。


「やっぱ、ぴったりだな」


 世河(せがわ)くんは羽根を見てそう言い、わたしを本気の目で見つめる。