わたしは嘘を付いた。
一週間過ぎて夏休みに入ったら、すぐ家に帰らなきゃいけない。
だから世河くんと会えるのは明日まで。
このまま時が止まって、ずっと一緒にいられたらいいのに。
*
そんな気持ちを抱えながら、放課後。
「白鳥、転校の件だが、待たせてすまなかったな」
「ようやく一校だけ枠が見つかった」
わたしを職員室に呼び出した担任の霞堂先生が椅子に腰掛けながらそう言った。
「そう、ですか」
「浮かない顔だな」
「白鳥、本当は転校したくないんじゃないか?」
「世河達と楽しく過ごしているようだし」
「そ、そんなことは!」
わたしは慌てて否定する。
「とりあえず、3連休後にもう一度答えを聞く」
「転校を望む場合はその高校に電話で白鳥のことを頼み、2学期から通えるようにお願いしてみるから」
「きちんと考えて決めろ、いいな?」
「分かりました……」
一週間過ぎて夏休みに入ったら、すぐ家に帰らなきゃいけない。
だから世河くんと会えるのは明日まで。
このまま時が止まって、ずっと一緒にいられたらいいのに。
*
そんな気持ちを抱えながら、放課後。
「白鳥、転校の件だが、待たせてすまなかったな」
「ようやく一校だけ枠が見つかった」
わたしを職員室に呼び出した担任の霞堂先生が椅子に腰掛けながらそう言った。
「そう、ですか」
「浮かない顔だな」
「白鳥、本当は転校したくないんじゃないか?」
「世河達と楽しく過ごしているようだし」
「そ、そんなことは!」
わたしは慌てて否定する。
「とりあえず、3連休後にもう一度答えを聞く」
「転校を望む場合はその高校に電話で白鳥のことを頼み、2学期から通えるようにお願いしてみるから」
「きちんと考えて決めろ、いいな?」
「分かりました……」



