天使なのに、なぜか甘やかされています。

白鳥(しらとり)!」

世河(せがわ)くんはわたしの体を支え、
手摺に左肩が少し当たるも扉の横の壁に右手を突く。

あ、壁ドンされ……。
役に立つどころか、また救われて…………。

世河(せがわ)くん、左肩大丈夫ですか!?」

「はー、また俺の心配かよ」
「大丈夫じゃねぇのは、お前」
「走行中に車内を普通に歩いて来てんじゃねぇわ」

「ご、ごめんなさい……」

「もういいよ」

 あ、冷たく呆れられ……と思ったら、微笑んで……?

白鳥(しらとり)、おはよう」
「危ないから駅に着くまでこのままな」

えぇ、このまま!?

顔が近くて、
ドキドキで息が止まりそう。