天使なのに、なぜか甘やかされています。

 え……。

 ワンピースの袖の付け根から右肩が薄くなっているのが少し見え、思わず両目を見開く。

 今まで大丈夫だったのに、まさかここで右肩が消えそうになるだなんて……。

 お互い、チキンナゲット食べ終えて、ドリンクもぜんぶ飲んだ後で良かった。
 とにかく一旦、世河(せがわ)くんから離れなきゃ。

世河(せがわ)くん、一緒に捨ててくるね」

 わたしはそう、力なく笑いながら言い、
 世河《せがわ》くんから空のチキンナゲットとドリンクのカップを受け取り、自分の空のカップと重ね合わせ、そのまま走り出す。

 すると世河(せがわ)くんのわたしを呼ぶ声が後ろから聞こえた。

 けれど振り返ることはなく、
 涙で白くぼやけ、(かす)んだ道をただ走り続けた。