天使なのに、なぜか甘やかされています。



朝日をベランダでしばらく眺めた後、わたしは支度を済ませ、
マンション近くの駅まで行き、通学電車に乗り込む。

あ、いつもより早い電車だからか、空いて……、
……る。

世河(せがわ)くんと目が、ぱちっと合う。

ま……、まさか、
世河(せがわ)くんも電車通学だったなんて!

しかも今、同じ車内にいる。

わたしはふと世河(せがわ)くんの鞄のあるものに気づく。

あれは昨日、人質にされたわたしの羽根!
世河(せがわ)くんの鞄のポケットにお守りみたいに入ってる!?