天使なのに、なぜか甘やかされています。



 …………え、え?

 しばらくして、わたしは椅子に座った状態で固まった。
 窓の外は綺麗な明るい夕暮れの景色が広がっている。

 アイスを食べ終わって、
 世河(せがわ)くんがスプーンと空きカップを捨てに行きがてらチケットを買って列に並んだら、
 その列が観覧車行きで、
 順番が来て、現在、わたしは観覧車の中で世河(せがわ)くんとふたりきり。
 しかも、わたしの隣に世河(せがわ)くんが座っている。

 世河(せがわ)くんの一番乗りたいものは、てっきり、ジェットコースターだと思ってた。
 なのに、観覧車だったなんて、意外すぎる。