天使なのに、なぜか甘やかされています。



 そして4日後から期末テストを受けていき――、翌週の休日前の夜。
 5人全員夏休みに補習なしのお祝いをしようと、期末の打ち上げをすることになり、わたしはみんなと海に来ていた。

「ひゃっほー!」
「夏の夜の海、さいっっこう!」

 ひかりちゃんが海に向かって叫ぶと、星谷(ほしや)くんも叫び出した。

「だな!」
「全教科赤点ギリギリ回避できた俺達、さいっっきょう!」

 そんな叫ぶ2人を見て、突然、清丘(きよおか)くんが、ふはっ、と吹き出す。

「ふたりとも花火前からハイテンションすぎ」

「俺達と白鳥(しらとり)は全教科余裕で補修なしの点数だったからな」
「ひかり達が回避出来てなかったらここに来れなかったし、仕方ないんじゃね?」
「てか、白鳥(しらとり)

 世河(せがわ)くんは左肩に鞄をかけ、両手に花火が入ったビニール袋を持つわたしを見る。

「ちゃっかり花火の持ち役になってんじゃねぇわ」

「途中のコンビニで買ってからひかりちゃんと星谷(ほしや)くんが花火持ってたから、ここでは少しでも役に立とうかと思って」