「あのさ、この羽根、綺麗だからもらっていい?」 「え?」 「“人質”ってことで」 「ひ、人質!?!?」 わたしは驚いて、声を上げる。 「白鳥(しらとり)」 「返して欲しかったら」 「これからも俺の役に立つこと」 世河(せがわ)くんはわたしに向けて、優しく笑う。