天使なのに、なぜか甘やかされています。



 その後、泣き腫らして落ち着くと、ひかりちゃんがジャージの上と貴重品を届けに来てくれて、
 やがて6限が終わり、下半身が戻ったわたしは保健室を出て、教室に向かう。
 すると、廊下で清丘(きよおか)くんがわたしに気づき、駆けてくる。

白鳥(しらとり)ちゃん、左肩、もう大丈夫なのか?」

「うん」
「ひかりちゃんの役に立てて良かった」

 わたしが笑うと、
 清丘(きよおか)くんの優しい表情が怒った表情に変わる。

「良くないだろ」
「巻き添えで役に立ってもらっても、ひかりも俺も誰も喜ばないよ」
「だから、もう」