天使なのに、なぜか甘やかされています。

 左肩がひんやりし、体操服を戻されると、我に返る。

 顔が熱い。
 恥ずかしくて、
 世河(せがわ)くんの顔、もう見れない。

「あ、ありがとう」
「もうほんとうに大丈夫だから」

「大丈夫じゃねぇだろ」

 世河(せがわ)くんの顔をなんとか見ると、心配した顔をしていた。

「顔色悪いし、最近、ちゃんと眠れてないだろ」
「今から少しでも寝た方がいい」

「心配してくれてありがとう」
「じゃあ、少しだけ寝るね。世河(せがわ)くんはもう体育館に戻って」