天使なのに、なぜか甘やかされています。

 世河(せがわ)くんの綺麗な瞳に吸い込まれそうな感覚に陥りわたしは黙る。
 雨の音も、もう聞こえない。

「嫌だと思うけど、少しの間我慢して」

 世河(せがわ)くんはシップ薬のビニールをビリッと剥がし、
 体操服の上から左肩に優しく触れ、
 左肩だけ体操服をずらす。

「はー、やっぱ、打撲してんじゃん」

 キャミソールとブラの紐が少し見える中、わたしの左肩に世河(せがわ)くんはシップ薬を貼った。