天使なのに、なぜか甘やかされています。

 寝不足で天使の力使ったからかな?

 そう思うも、大丈夫、この調子で影から役立とうと意気込み、
 試合は続き、相手の女子がまたひかりちゃんからボールを奪い、ドリブルしていく。
 ひかりちゃんはそのボールを追いかけ、わたしも隣から付いていく。

 すると、それを邪魔だと思ったのか、相手の女子が味方ではなく、ひかりちゃんに向けてパスボールを投げた。

「ひかり!」
 大人っぽい女子が叫ぶ。

 誰もがひかりちゃんに当たると思った。

 けれど、ボールはなぜか曲がり、

 ドカッ!
 わたしの左肩に当たり、その場で崩れ落ちる。

 ボールはバウンドして床に転がっていった。