あ、ほんとうに入れなくなってる……。
だけど、世河くんなら飛び超えられそう。
わたしは意を決して、看板の鎖を跨ごうとする。
その時、右手が薄くなっていることに気づく。
え、右手が……。
跨ぐのを断念すると、階段を駆け上がってくる音が聞こえた。
「白鳥?」
わたしは制服のリボン下で薄くなった右手に左手を重ね合わせて隠し、振りかえる。
「あ、世河くん……」
「お前のことだから来てると思って」
「昨日は待てずにバイト行ってごめんな……って」
「お前、顔色が……」
わたしは何も言えずにダッ!
階段を駆け下りていく。
だけど、世河くんなら飛び超えられそう。
わたしは意を決して、看板の鎖を跨ごうとする。
その時、右手が薄くなっていることに気づく。
え、右手が……。
跨ぐのを断念すると、階段を駆け上がってくる音が聞こえた。
「白鳥?」
わたしは制服のリボン下で薄くなった右手に左手を重ね合わせて隠し、振りかえる。
「あ、世河くん……」
「お前のことだから来てると思って」
「昨日は待てずにバイト行ってごめんな……って」
「お前、顔色が……」
わたしは何も言えずにダッ!
階段を駆け下りていく。



