天使なのに、なぜか甘やかされています。

「ひかり、悪いけど俺のドリンクも持って先に行ってて」

「うん、分かった」

 ひかりちゃんは2つのドリンクを持って歩いて行く。

「おい、顔色悪いぞ。体調でも悪いのか?」

「だ、大丈夫。世河(せがわ)くんも部屋に戻って」

 わたしが元気そうに笑うと、世河(せがわ)くんは向き合ったまま、後ろに隠してた左手を掴み、前に出す。

「あっ」