天使なのに、なぜか甘やかされています。

「別にそんなんじゃねぇわ」
「さっさと先に勉強するぞ」

 ガチャッ、と扉が開く。

「失礼しまーす」
 店員さんがソフトドリンク5つとから揚げポテトのセットを持ってきた。

 店員さんは黒のエプロンを着て、
 どこかミステリアスで色気のある感じだ。

「お、(ひじり)じゃん」
「今日は新入りの黒髪ちゃんもいるね」
 店員さんはドリンクとセットをテーブルに置くとわたしの顔を覗き見る。

 え……。

 わたしはびっくりして固まる。


「かわいー、天使みたい」