天使なのに、なぜか甘やかされています。

「彼女の誕生日にサプライズで演奏したいから中間の勉強やりつつ練習に付き合ってほしいって(なお)に頼まれて」
「軽音部の部室に置かせてもらってるマイギター持ってきたんだよ」
「そうだよな、(ひじり)
 清丘(きよおか)くんが言葉を投げかける。

「あぁ」

 そんな話を聞いている内にカラオケ店に着き、
 受付でオーダーを済ませて、お洒落なレギュラールームに行くと、
 わたし、世河(せがわ)くん、ひかりちゃん、清丘(きよおか)くん、星谷(ほしや)くんの順でソファーに座る。

「なんだよ、(ひじり)
「ちゃっかり両手に花かよ(笑)」
 星谷(ほしや)くんが冷やかす。