好きなのに、進めない。【番外編】

こんにちは、久しぶりの千夏です。
今日は、みのり・楢崎カップルとのダブルデート!って言ってもショッピングセンターでブラブラしてご飯食べるだけだけど。

実は、一度も出て来て無いけど私の彼氏の駿も同じ学校なの、クラスは違うけどね。今日のダブルデートの目的は、楢崎が学校以外でみのりにどれだけ甘いのかを見ること。みのりのから聞く恋バナと普段の楢崎は違いすぎだしみんな気になってる所じゃない?

「ちーちゃん、駿くんお待たせ。」
「みのりー、待ってたー。」
「よ。」
「おー。」

私達より少し後に来た2人。学校では、ベタベタしない2人が手を繋いでる事に驚く。

「で、何食べる?」
「んー、どうしよっか?どうする?司。」
横にいる楢崎にみのりが聞く。てか、楢崎の手!腰を抱く必要無くない?見つめる視線が優しすぎ…誰??女に興味無い人…では、無いよね…完全に。

「みのりは、悩んだってどーせパスタだろ。お前が好きな店あっただろ。」
「今日は他にも検討するの!」
「結果いつも同じところじゃね?」
「いいの!」
何だろう…この甘い感じ。みのり好き好きオーラ全開だけど、私達視界に入ってます?

「はいはい、小島達パスタでいいか?」
「うん」「別に」
私達、ビックリしすぎて食べたいもの話し合う事すら忘れてたわ。

みのりが好きだというパスタ屋さんに着くまでの間も前を歩くイチャイチャカップル(特に彼氏)は、楽しそう。楢崎がみのりをからかって、みのりが何か言い返すってのを繰り返してる。

「千夏、楢崎ってあんなやつだった?女子は、俺に近寄るなみたいな感じだよな。俺への視線は相変わらず鋭いけど。」

「私にもなかなか鋭いよ。みのりから少し話は聞いてたけど、実際見ると普段と違いすぎてビックリ。好きがダダ漏れね。2人の時の楢崎ってキャラ…崩壊」

「「だね。」」

メニューを選ぶ時も…
「司決めた?コーラ?」
「パスタから決めろよ。ペスカトーレかジェノベーゼ?」
「2つも食べるの?」
「ちげーよ。みのりが、悩んでるの。両方頼めよ、俺も食うから。」
「今日はいつもと違うの!」
「はいはい。で、今日はどれ?」
「季節のペスカトーレとジェノベーゼで悩んでるところ。」
「変わんねーし。なら、その2つにしてシェアしよ。」
「うん。」
2人がドリンクバーを取りに行っている間の私達。

「なんか、楢崎ってお父さん?」
「分かるかも。全てを包み込むみたいな?」
「うちら邪魔みたいだね。」
「だな。早めに解散しようぜ。」
楽しみしていたダブルデートだったけど、楢崎の視界にあまり入っていなかった私達はかなりの疲労度と共に早々に解散しました。聞いてた以上に甘すぎる楢崎は、みのり限定でかなり甘かった。