「ゔっ…。」
「こっち来とけよ。」
「ありがとう。」
「で、告白して来た3人って、俺の後輩以外誰?いつ?」
「えっ?ってか、でって?それ、今聞く?」
下校時間が帰宅ラッシュに当たった満員電車の中。押しつぶされそうな私をガードしてくれている司からの突然の質問…ほぼ抱き合ってる密着度の中、耳元で今聞いてくる事なのか…そう言えば、この間の日直の時に駿くんともこんな話をした気がするな。
「で?誰?」
「何で?なんか怒ってるの?」
「別に。で、誰なの?」
「でって。彫刻刀ボーイの他でしょ?うーん。先輩と後輩。」
「次で、各駅に乗り換えするから降りるぞ。」
別に良いけど、急に何?なんか、司変なんだけど…何かしたかな?本当に次の駅で降りて、空いている各駅停車に乗り換えた。幸い席は空いていて座ることが出来たんだけど。
「私何かしましたっけ?何で、怒ってるの?」
「怒ってないけど。で、先輩はいつで、後輩はいつなの?」
「そんなの詳しく覚えてないよ。先輩は、高1かな?後輩は…高1か高2か…?そんな感じで忘れた。」
「マジかよ。全然知らなかったんだけど。」
「そりゃ、司に関係無いしね。彫刻刀ボーイは、悪質だしバスケ部だったからヘルプを求めたけどさ。あの子が1番気持ち悪かったし。もう、関係ないって!付き合う前だし。ねっ!」
「……。」
「そんなに落ち込まなくても。逆に司は覚えてるの?いつ誰に告白されたか。」
「ほぼ記憶にない。てか、そもそも眼中に無い。うるさいわ、しつこいのとで、みのりと帰るのに邪魔だった事だけはしっかり覚えてる。」
「また、辛口だね…。チョコレートもたくさん貰ってたのに。」
「呪いのチョコレートな。」
「何それ。」
「誰が何入れてるか分かんねーし、知らない人が触ってるのなんて気持ち悪いだろ。マジで無理!」
「そういうもの?モテた事無いから分からないや。」
「お前…またか…。自分の事、分かってないやつだもんな…。」
「だから、モテないのは分かってるってば!」
「はいはい、そう言うことにしておこうな。これからも頑張りますよ。」
「もう!今日の司なんか変!」
「変なのはみのり。ほら、降りるぞ。」
「もー!怒ったり、馬鹿にしたり意味分かんない。本当に今日はどうしたの?」
先を歩く司を抜かして改札を出る。送ってもらうから、結局は司の自転車までは行くんだけど、やっぱり今日の司は変だ。
最近は、部活の練習に行かない日もある司。
今日は、部活無しだから2人分のカバンをカゴに押し込んで出発。後ろから背中に抱きついていられるこの時間が好き。気になるし、もう一回聞いてみる。
「ねぇ、やっぱり今日何かあったの?」
「何で?」
「何か、変だから!」
「……。」
「え?普通に無視?」
「……って、たから。」
「え?なんて?」
走りながらでイマイチ聞き取れない。
いつもの公園内に入って、急に自転車を停めた司。そしたら急に振り返って…
「ずっと、気になってて聞けなかったから。わりーかよ。」
「悪くは無いけど、何であのタイミング?」
「腹を括って聞けたのが、あのタイミング!他に質問は?」
振り返る勢いとかに、驚いて腰にまだ手を回したまま…側から見たら振り向く彼氏と抱きついたままの彼女が喋っている図。けど、実際は何故か怒り口調の彼氏とビビる彼女!
「何がそんなに気になったの…かと…。」
「5年も誰にも告白されないように見て来たのに、うちの後輩はさておき知らない男に告白されてたって知ったら、いつ、どんな奴に告白されたのか、気になるだろ!マジで、余裕無いんだって。」
「ふっ…。んふふふふっ。」
腰に回した手に力を入れて、ぎゅーって抱きついて司の背中に顔を押し当てた。
「怒ってたんじゃ無くて、もしかして照れてたの?」
「怒ってないって言った。」
「でも、怒ってるみたいだった。ヤキモチでしょうか?」
「そう…かもな。」
「ヤキモチか〜。ふふふっ。すっごく嬉しいかも。」
「わりーかよ。」
「ううん。司、可愛いね。」
「嬉しくないけど。」
「でも、可愛いよ。私だって、ずっと司が好きだったから他の人は興味なかったよ。」
「この体制で、そんな事言われると困る。」
「急にストップしたのそっちでしょ?」
「背中に顔ぐりぐりするな。くすぐったい。」
「文句言わないっ!今、私の可愛い司を後ろから抱きしめてるんだから。」
「男だから、可愛くねーし。」
「私には可愛いの!」
「そうかよ。もう、行くぞ。」
なかなか後ろを向いてくれない司が可愛くて。なんか、心臓がキュンキュンしちゃって!顔はニタニタが止まらない!この気持ちなんて表現したら良いんだろう?
自転車を漕いでいる司を呼んで
「ねぇー!心配しなくても私も大好きだから!」
って大きい声で言ったら…
急ブレーキ!!!
「バカか!こんな外で何言ってんだ!」
やっと振り向いてくれた司に、怒られたけどその後に…
「今じゃねーだろ!」って、突っ込まれた。
そっちだって、さっき!って思ったけどちょっと照れた顔がまた可愛くて。
「はーい。」
って、腕の力を強めてさらにくっついてみる。
「はぁ…っ」
ってため息が聞こえたけど、私から溢れ出るこの
好きって気持ちが司に伝わると良いなって思う。
大好きな司の背中を堪能しながら送ってもらい、
帰ってからも思い出してニヤニヤが止まらない。
寝る前にかかって来た電話では、
「次、うちに来た時には覚悟しておけよ。」
って言われたけど、明日の朝会ったらすぐにでも抱きつきたい気分。
そんな事は、チキンな私には絶対に出来ないんだけど満員電車だから、揺れたふりしてちょこっとくっついてみようかな?
ベットの中で妄想するみのり。
ベットの中で悶々とする司。
この2人、たまにはこんな展開もあります。
「こっち来とけよ。」
「ありがとう。」
「で、告白して来た3人って、俺の後輩以外誰?いつ?」
「えっ?ってか、でって?それ、今聞く?」
下校時間が帰宅ラッシュに当たった満員電車の中。押しつぶされそうな私をガードしてくれている司からの突然の質問…ほぼ抱き合ってる密着度の中、耳元で今聞いてくる事なのか…そう言えば、この間の日直の時に駿くんともこんな話をした気がするな。
「で?誰?」
「何で?なんか怒ってるの?」
「別に。で、誰なの?」
「でって。彫刻刀ボーイの他でしょ?うーん。先輩と後輩。」
「次で、各駅に乗り換えするから降りるぞ。」
別に良いけど、急に何?なんか、司変なんだけど…何かしたかな?本当に次の駅で降りて、空いている各駅停車に乗り換えた。幸い席は空いていて座ることが出来たんだけど。
「私何かしましたっけ?何で、怒ってるの?」
「怒ってないけど。で、先輩はいつで、後輩はいつなの?」
「そんなの詳しく覚えてないよ。先輩は、高1かな?後輩は…高1か高2か…?そんな感じで忘れた。」
「マジかよ。全然知らなかったんだけど。」
「そりゃ、司に関係無いしね。彫刻刀ボーイは、悪質だしバスケ部だったからヘルプを求めたけどさ。あの子が1番気持ち悪かったし。もう、関係ないって!付き合う前だし。ねっ!」
「……。」
「そんなに落ち込まなくても。逆に司は覚えてるの?いつ誰に告白されたか。」
「ほぼ記憶にない。てか、そもそも眼中に無い。うるさいわ、しつこいのとで、みのりと帰るのに邪魔だった事だけはしっかり覚えてる。」
「また、辛口だね…。チョコレートもたくさん貰ってたのに。」
「呪いのチョコレートな。」
「何それ。」
「誰が何入れてるか分かんねーし、知らない人が触ってるのなんて気持ち悪いだろ。マジで無理!」
「そういうもの?モテた事無いから分からないや。」
「お前…またか…。自分の事、分かってないやつだもんな…。」
「だから、モテないのは分かってるってば!」
「はいはい、そう言うことにしておこうな。これからも頑張りますよ。」
「もう!今日の司なんか変!」
「変なのはみのり。ほら、降りるぞ。」
「もー!怒ったり、馬鹿にしたり意味分かんない。本当に今日はどうしたの?」
先を歩く司を抜かして改札を出る。送ってもらうから、結局は司の自転車までは行くんだけど、やっぱり今日の司は変だ。
最近は、部活の練習に行かない日もある司。
今日は、部活無しだから2人分のカバンをカゴに押し込んで出発。後ろから背中に抱きついていられるこの時間が好き。気になるし、もう一回聞いてみる。
「ねぇ、やっぱり今日何かあったの?」
「何で?」
「何か、変だから!」
「……。」
「え?普通に無視?」
「……って、たから。」
「え?なんて?」
走りながらでイマイチ聞き取れない。
いつもの公園内に入って、急に自転車を停めた司。そしたら急に振り返って…
「ずっと、気になってて聞けなかったから。わりーかよ。」
「悪くは無いけど、何であのタイミング?」
「腹を括って聞けたのが、あのタイミング!他に質問は?」
振り返る勢いとかに、驚いて腰にまだ手を回したまま…側から見たら振り向く彼氏と抱きついたままの彼女が喋っている図。けど、実際は何故か怒り口調の彼氏とビビる彼女!
「何がそんなに気になったの…かと…。」
「5年も誰にも告白されないように見て来たのに、うちの後輩はさておき知らない男に告白されてたって知ったら、いつ、どんな奴に告白されたのか、気になるだろ!マジで、余裕無いんだって。」
「ふっ…。んふふふふっ。」
腰に回した手に力を入れて、ぎゅーって抱きついて司の背中に顔を押し当てた。
「怒ってたんじゃ無くて、もしかして照れてたの?」
「怒ってないって言った。」
「でも、怒ってるみたいだった。ヤキモチでしょうか?」
「そう…かもな。」
「ヤキモチか〜。ふふふっ。すっごく嬉しいかも。」
「わりーかよ。」
「ううん。司、可愛いね。」
「嬉しくないけど。」
「でも、可愛いよ。私だって、ずっと司が好きだったから他の人は興味なかったよ。」
「この体制で、そんな事言われると困る。」
「急にストップしたのそっちでしょ?」
「背中に顔ぐりぐりするな。くすぐったい。」
「文句言わないっ!今、私の可愛い司を後ろから抱きしめてるんだから。」
「男だから、可愛くねーし。」
「私には可愛いの!」
「そうかよ。もう、行くぞ。」
なかなか後ろを向いてくれない司が可愛くて。なんか、心臓がキュンキュンしちゃって!顔はニタニタが止まらない!この気持ちなんて表現したら良いんだろう?
自転車を漕いでいる司を呼んで
「ねぇー!心配しなくても私も大好きだから!」
って大きい声で言ったら…
急ブレーキ!!!
「バカか!こんな外で何言ってんだ!」
やっと振り向いてくれた司に、怒られたけどその後に…
「今じゃねーだろ!」って、突っ込まれた。
そっちだって、さっき!って思ったけどちょっと照れた顔がまた可愛くて。
「はーい。」
って、腕の力を強めてさらにくっついてみる。
「はぁ…っ」
ってため息が聞こえたけど、私から溢れ出るこの
好きって気持ちが司に伝わると良いなって思う。
大好きな司の背中を堪能しながら送ってもらい、
帰ってからも思い出してニヤニヤが止まらない。
寝る前にかかって来た電話では、
「次、うちに来た時には覚悟しておけよ。」
って言われたけど、明日の朝会ったらすぐにでも抱きつきたい気分。
そんな事は、チキンな私には絶対に出来ないんだけど満員電車だから、揺れたふりしてちょこっとくっついてみようかな?
ベットの中で妄想するみのり。
ベットの中で悶々とする司。
この2人、たまにはこんな展開もあります。



