好きなのに、進めない。【番外編】

洗濯物の中からうちには無いタオル。
きっと、みのりちゃんのね!
どうせバカ息子に振り回されてるんだろうから、お礼にお菓子でも付けて返すように言わないと。可愛い袋も買いに行こう〜女の子っていいわ〜。

「なぁ、これ何?」

「お母さん、これ何ですか?でしょ?」

「んで、これは?」

「どう見たってタオルでしょ。」

「いや、この袋とお菓子の事だろ。」

「そのタオルみのりちゃんのでしょ?あと、お菓子はお母さんからみのりちゃんに!ちゃんと渡しといてよ。」

「は??」

「は?じゃないし。」

「何で俺からお菓子渡すんだよ。」

「彼女なんだからお菓子ぐらい渡せるでしょ!付き合ってるの知ってるわよ。」

「マジかよ!」

「当たり前でしょ!保護者会でみのりちゃんのお母さんとも話したわよ。知らないと思ってたの?お母さんには可愛い息子の変化が分かるのよ。」

「はぁ……。」

「みのりの母親に余計な事言うなよ。」

「みのりって呼んでるの?」

「うるせーな。」

「余計な事って何よ?ニタニタしながらlimeしてますとか?」

「おい!」

「親には態度悪いけど、みのりちゃんには甘々とか?」

「やめとけ。」

「じゃあ、今度お母さんがいる時に連れてきてね!女子会しようかな!」

「はいはい。ちなみに、女子じゃなくておばさんな。」

「うるさいわね!あんなに可愛い子があんたと付き合うなんて心配だわ。」

「もう、ほっとけよ。」

「振られないようにしなさいよ。後、しっかり避妊もするのよ!」

「息子になんて事言ってんだよ!」

「ダメだった?大事な事じゃないの。高校生男子の頭の中なんてやる事だらけでしょ?」

「デリカシーないな!」

みのり以外の前ではクールな司も、母には到底敵わない。しっかりと母親からのお菓子を渡して、女子会を楽しみにしているみのりに、こっそりとため息をつくのでした。