俺の嫌いな日がやってきた…バレンタイン。毎年本当うんざりする。学校着くなり呼ばれたり、下駄箱、ロッカー、机、部室までチョコレートだらけ。まじでいらねぇから勘弁してくれ!!
「おはよ。」
「おはよう、なんか毎度のことだけど凄いことになってるね。」
「マジで迷惑だ。こんなんいらねーし。」
「手作りっぽいのもあるし、みんな気合入ってるね。」
「そーか?どーでも良いわ。手作りとか1番無理だわ。気持ち悪い。」
「えっ…?そうなの?」
「当たり前だろ?手でベタベタ触って作るんだろ?そんなもんどう考えたって気持ち悪いだけだし。生理的に無理だわ。」
「あ…っ、そうなんだ…。」
「なんか、元気なくね?」
「そんな事無いよ。」
「そう?今日の帰り待ってて。」
「うん。」
なんだかんだ、休み時間のたびに呼び出されたりしてあんまり話も出来ないまま放課後。チョコレートの量を見かねた担任が紙袋をくれたけどそんなもんいいからチョコレートをもらって欲しかった。
みのりの家まで送って行きたいけど、荷物が多いから一回家に寄らなきゃいけないし、みのりは話してても上の空だし、今日を楽しみにしてたのにバレンタインに触れてこないし俺もテンション下がってきた。
「お待たせ、行くか。」
「……。」
「みのり?」
「……。」
「みのり?どうした?」
「えっ?何?」
「何って、俺の話聞いてる?」
「あ、うん。ごめん、ボーッとしてた。」
「ちょっと話せる?公園行かね?」
「うん、大丈夫。」
公園までも無言で歩く。
「座るか。」
「うん。」
「で、今日は何?何かあったんだろ?朝から元気ないし。」
「そう…かな?いつもと変わらなくない?」
「全然ちげーから。言えない事?」
「そんな事…ないんだけどね…何ていうか…うん。」
「何だよ?」
「うん…。ごめん。」
「で?こっち見て?」
凄く不安そうな顔をしたみのりをベンチで抱きしめた。
「まじ、何かあった?俺、何かした?」
「なんでも無い。」
「なんでもあるだろ。」
「いや、本当に大した事じゃないの。」
「そっ。じゃ、俺から1ついい?」
「何?」
「こっち向いて?今日、何の日?」
顔を上げるみのり。
「え…。バレンタイン…。」
「だよな。」
「うん。」
「俺は、彼女からチョコもらえないの?」
「えっ…?」
「初めて彼女がいるバレンタインでチョコもらえるの楽しみにしてんだけど、浮かれてたの俺だけ?」
「司っ!あのねっ…。」
「ん?」
「チョコレート、用意したの。でもね、その…手作りが嫌いだって知らなくてね」
「待って!ごめん!俺が悪いわ。それで朝から元気なかったのか。」
「私が先に聞けば良かったんだけど…。」
みのり、本当にごめん。一日中みのりを落ち込ませたけどすげー嬉しい。
「もらっていい?」
ごそごそとカバンからラッピングされた箱を出して恥ずかしそうに渡してくる。
「これ、司に。初めて作ってみたの。」
「ありがとう。みのりだけは別に決まってるだろ。てか、やべーな。手作りとかめっちゃ嬉しいんだけど。」
「味は、保証しないから…。」
みのりの顔赤すぎる!かわいいな。開けると生チョコとトリュフが入ってた。
「うん、うまいよ。みのりの手作りなんて食うの勿体無いな。」
「本当に?嬉しい!」
「味見する?」
「ん…っ…。やぁ…っ…ん…。」
唇を離すと、両頬を手で覆った耳まで真っ赤な顔のみのりがいた。
「来月、期待してて。あと、来年からも期待してる。」
耳元でそういうと
「来年のチョコレートは私のだけにして貰えるとありがたい…です。」
かわいい顔で言われた俺は、有り余る好きな気持ちを込めて抱きしめる力を強くした。
「おはよ。」
「おはよう、なんか毎度のことだけど凄いことになってるね。」
「マジで迷惑だ。こんなんいらねーし。」
「手作りっぽいのもあるし、みんな気合入ってるね。」
「そーか?どーでも良いわ。手作りとか1番無理だわ。気持ち悪い。」
「えっ…?そうなの?」
「当たり前だろ?手でベタベタ触って作るんだろ?そんなもんどう考えたって気持ち悪いだけだし。生理的に無理だわ。」
「あ…っ、そうなんだ…。」
「なんか、元気なくね?」
「そんな事無いよ。」
「そう?今日の帰り待ってて。」
「うん。」
なんだかんだ、休み時間のたびに呼び出されたりしてあんまり話も出来ないまま放課後。チョコレートの量を見かねた担任が紙袋をくれたけどそんなもんいいからチョコレートをもらって欲しかった。
みのりの家まで送って行きたいけど、荷物が多いから一回家に寄らなきゃいけないし、みのりは話してても上の空だし、今日を楽しみにしてたのにバレンタインに触れてこないし俺もテンション下がってきた。
「お待たせ、行くか。」
「……。」
「みのり?」
「……。」
「みのり?どうした?」
「えっ?何?」
「何って、俺の話聞いてる?」
「あ、うん。ごめん、ボーッとしてた。」
「ちょっと話せる?公園行かね?」
「うん、大丈夫。」
公園までも無言で歩く。
「座るか。」
「うん。」
「で、今日は何?何かあったんだろ?朝から元気ないし。」
「そう…かな?いつもと変わらなくない?」
「全然ちげーから。言えない事?」
「そんな事…ないんだけどね…何ていうか…うん。」
「何だよ?」
「うん…。ごめん。」
「で?こっち見て?」
凄く不安そうな顔をしたみのりをベンチで抱きしめた。
「まじ、何かあった?俺、何かした?」
「なんでも無い。」
「なんでもあるだろ。」
「いや、本当に大した事じゃないの。」
「そっ。じゃ、俺から1ついい?」
「何?」
「こっち向いて?今日、何の日?」
顔を上げるみのり。
「え…。バレンタイン…。」
「だよな。」
「うん。」
「俺は、彼女からチョコもらえないの?」
「えっ…?」
「初めて彼女がいるバレンタインでチョコもらえるの楽しみにしてんだけど、浮かれてたの俺だけ?」
「司っ!あのねっ…。」
「ん?」
「チョコレート、用意したの。でもね、その…手作りが嫌いだって知らなくてね」
「待って!ごめん!俺が悪いわ。それで朝から元気なかったのか。」
「私が先に聞けば良かったんだけど…。」
みのり、本当にごめん。一日中みのりを落ち込ませたけどすげー嬉しい。
「もらっていい?」
ごそごそとカバンからラッピングされた箱を出して恥ずかしそうに渡してくる。
「これ、司に。初めて作ってみたの。」
「ありがとう。みのりだけは別に決まってるだろ。てか、やべーな。手作りとかめっちゃ嬉しいんだけど。」
「味は、保証しないから…。」
みのりの顔赤すぎる!かわいいな。開けると生チョコとトリュフが入ってた。
「うん、うまいよ。みのりの手作りなんて食うの勿体無いな。」
「本当に?嬉しい!」
「味見する?」
「ん…っ…。やぁ…っ…ん…。」
唇を離すと、両頬を手で覆った耳まで真っ赤な顔のみのりがいた。
「来月、期待してて。あと、来年からも期待してる。」
耳元でそういうと
「来年のチョコレートは私のだけにして貰えるとありがたい…です。」
かわいい顔で言われた俺は、有り余る好きな気持ちを込めて抱きしめる力を強くした。



