すると、リビングの方からスマホが鳴る音が聞こえてきた。
どうやら、広瀬さんのスマホに着信がきたようだ。
広瀬さんは舌打ちをすると、「何だよ。」と溜め息をつき、わたしの首を絞める手を離した。
「リラ、ここで待ってろよ。」
そう言うと、わたしの上から下りて、中途半端に下げていたズボンを履き直し、寝室から出て行った。
わたしは苦しさから解放され、咳き込みながら身体を起こした。
広瀬さんが怖い、、、
逃げなきゃ、、、
逃げるなら、今しかない、、、
わたしはそう思い、毛布で身体を包み、慌てて寝室を出ると、靴を履く時間すら余裕がなく、裸足のまま玄関のドアを開け、飛び出した。
背中からは「リラ!待ちなさい!」と言う広瀬さんの言葉が聞こえたが、広瀬さんの言葉にわたしは身体が震え上がった。
廊下を走り、エレベーターを目指すと、広瀬さんが帰って来たばかりだったおかげで同じ階にエレベーターが止まっていた。
わたしは急いでエレベーターに乗ると1階のボタンを押し、"閉"ボタンを連打した。
そして、ゆっくりとドアは閉まりエレベーターは下がって行く。
怖かった、、、
でも、きっと追い掛けて来る。
スマホ置いて来ちゃったなぁ、、、
でも、ロックをかけてあるから広瀬さんは画面を開けないはず。
とりあえず、玲のところに行きたい。
玲に会いたい、、、



