あなたのキスで血が巡る


「でも、野花って出掛けていい日とか、時間帯とか、、、きっと制限あるよな?」

日野石くんはわたしの生活状況から察してそう訊いてくれた。

「うん、、、平日は18時には家に居なきゃいけないし、土日祝日は広瀬さんが休みなことが多いから出掛けられない。たまに休日出勤で居ないことはあるけど。」
「そうなんだ、、、分かった。じゃあ、電話かけれるのも同じ状況ってことだよな?」
「うん、、、」

すると、日野石くんは「じゃあ、来週の火曜日の日中は?時間作れる?」と言った。

「来週の火曜日?うん、わたしは大丈夫だけど、、、日野石くんは、平日なのに大丈夫なの?」
「俺、今週の土曜日に休日出勤する予定なんだ。だから、代休で火曜日が休みになってさ。だから、その日どうかな?って。」

わたしは日野石くんの言葉に「火曜日、行く。」と答えた。

そして、わたしたちは来週の火曜日の日中、会う約束をした。

待ち合わせ場所は、偶然再会したあの公園のベンチ。

日野石くんと会う約束をして電話を切った後、わたしは今までに感じたことのない胸の高鳴りを感じていた。

それから、日野石くんの"いつでも電話くれていいよ"という言葉をお守りに、わたしはスマホを胸に抱いた。

勝手にだけど、わたしは一人じゃないんだと思えた。

広瀬さん以外に話せる人がいる。
それが嬉しかった。

でも、もし広瀬さんに気付かれたら、、、

わたしは気付かれないように細心の注意をはらいながら、その日を待ちわびた。