あなたのキスで血が巡る


次の日、わたしが目を覚ましたお昼頃には、広瀬さんはもう居なかった。

わたしはいつものように窓際の一人掛けソファーに座り、ぼんやりする。

そして何気なく、わたしはスマホのLINEを開き、日野石くんのアイコンを見つめた。

わたしの人差し指は無意識に、日野石くんの名前をタッチし、ホーム画面を開いた。

ホーム画面には、高校の時に日野石くんが着用していたのであろうバスケ部のユニフォームの写真が設定されていた。

日野石くんの声が、聞きたい、、、

気付けば、わたしは通話ボタンを押していた。

しかし、わたしは我に返り、すぐに電話を切った。

わたし、何してるんだろう、、、
何で電話なんかかけちゃったの?

こんな平日の昼間に、、、

すると、スマホが鳴り始めた。

画面には"れい"と表示され、日野石くんから着信がきてしまったのだ。

どうしよう、、、わたしが電話をかけてしまったから、、、

でも、無視なんて出来ない。

わたしは震える指先で通話の方にスワイプすると、スマホを耳にあてた。

「も、もしもし、、、」

わたしがそう言うと、スマホの向こうから「あ、野花?電話くれたよね?何かあった?大丈夫?」と心配そうな日野石くんの声が聞こえてきた。